近代文学とは何か

近代文学とはなんなのか通勤中によく考えているので、アウトプットします。

筆者は情報工学科卒業であり、文学についての専門的な知識は持っていません。


まず、文学という言葉を定義します。文学とは、言葉や文章による芸術です。詩、小説などの形式があります。

芸術とは、天才のみが認識している事象、感覚を作品を通して一般人に伝達すること。または、その作品のことです。

これらは、僕が考える定義です。


芸術の例を考えます。

芸術という言葉は、スポーツでも使われます。中村俊輔の芸術的なフリーキックといった感じです。一般人は認識できないシュートコースやボールスピードを、中村のフリーキックによって認識することで芸術性を感じると考えています。

絵画の分野では、写実的じゃない絵が評価されることがよくあります。これは、ある画家のみが認識する光景を一般人が絵を通して知ることが出来るからです。

天才の作品によって、一般人は天才のみが知る何かを認識できるのです。だから、天才は尊いし偉いと考えています。


近代文学について考えてます。

近代文学はよく、世界文学と日本文学に分けられます。

世界文学は、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、アメリカを中心に1600から1945年頃に書かれた小説や詩を指します。

日本の場合は1887年から1945年頃に書かれたものをさします。


近代文学の特徴の1つが、個人主義の考えです。自我や自己を見つめるという事が一大テーマになっています。

ドイツ文学を代表するゲーテが作った教養小説というジャンルがあります。教養小説は、若い青年が成長していくストーリーです。成長の重要な要素に自己の確立があります。精神的に自立するという事です。


近代文学における個人主義の重要性は、夏目漱石が私の個人主義という講演を行ったことからもわかります。講演では、自己の考えを持ちつつ、他人を尊重する大切さが語られます。


近代文学を一言で言うと、個たる人間のその社会、世界、宇宙を全体的に把握しながら、人間である意味を認識していこうという文章の作業です。

ゲド戦記のあとがきから借りた言葉です。

個たる人間とは、精神的に自立した人のことです。近代文学と社会、世界、宇宙との関係を考えます。


教養小説では、青年と社会が衝突します。実直で正義感が強い青年が社会とぶつかる姿は文学でなくとも想像できると思います。近代文学では、衝突しつつも何かを悟り、社会とうまくやっていく姿が描かれます。うまくやっていくとは、人間的である事をさします。青年が悟る内容は作品によって様々です。 


作品によっては、世界を感じるものがあります。例えば、トルストイ戦争と平和です。ロシアとナポレオン率いるフランスが戦争をする小説です。ロシアの農村や貴族社会、そこから、両国にまたがる世界が描かれます。

宇宙については説明が難しいですが、彗星を見て人間の小ささを悟る瞬間が描かれます。


ゲーテファウストでは、悪魔や天使、魔女が出てきます。文学での表現の先に抽象的な事柄が登場し、それを宇宙という言葉で表しています。


近代文学に興味のある方は、教養小説夏目漱石の私の個人主義を読むといいかもしれません。文学における個人主義の考えを認識できます。また、個人主義の考えを持った人の苦悩や悟りを垣間見れるはずです。


以上